プロ野球選手からのメッセージ!!
休校になった子どもたちへ-。新型コロナウイルスの感染拡大を受け、2日から全国多くの小中高校で一斉休校となる。友と過ごす当たり前の日常が急に奪われ、外で自由に遊ぶことも難しい。少年少女を思う心優しき野球人たちがメッセージを送った。
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▽巨人炭谷銀仁朗捕手(32) 多分塾とかも休みになってると思うんです。だから、家で自分なりの勉強もできることがあるだろうし、スポーツやってる子やったら、この期間で何か得てほしい。本を読んだり、動画を見たり、一流選手のプレーをまねする期間もあるだろうしね。いろんなことに有効活用してほしいですね。
▽DeNA梶谷隆幸外野手(31) 公園とかに遊びにいけないかもしれないけど、野球をやっている子だったら家の前で素振りもできるし、部屋でトレーニングもできる。いつもは見ないけど、たまたまテレビで野球を見る子どもたちもいると思う。僕たちは「野球って楽しいな」と思ってもらえるようなプレーを見せないといけない。それが野球を始めるきっかけになったらうれしい。今の自分の立場もそうだけど、大人も子どもも置かれた環境でやれることをやるしかない。
▽広島田中広輔内野手(30) こういう時こそ親の言うことをしっかり聞くとか、手伝いをしっかりやるとか、勉強の時間に当てるとか、こういう時しかできないことを考えて、頑張っていこう。
▽中日京田陽太内野手(25) 無観客でのオープン戦が続きますが、テレビなどでの中継は行われると聞いています。もしテレビ観戦できる人がいれば、新しい見方もできるのではないでしょうか。打球音、ミットをはじく投球音、選手がどんな場面でどんな声を出しているのか、なども場合によっては聞き取れるかもしれません。野球をやっている人にとっては勉強になることもあると思います。
▽ヤクルト宮出隆自ヘッドコーチ(42) 今だからこそできる練習、腕立てや腹筋などをやるのもいいと思います。考え方次第で、来る時までに準備をすることが大事だと思います。
▽ヤクルト西田明央捕手(27) 野球少年は、ご飯とお風呂の時間以外は、バットとボールを持って過ごしたらいいと思います。家の中で素振りをしてもいい。親や家族との時間も、大切にしてほしいと思います。
▽ヤクルト五十嵐亮太投手(40) お互い、寂しい気持ちは変わらない。前向きな我慢の時間と考えて、みんなで開幕を迎えられるよう準備しましょう。
▽西武源田壮亮内野手(27) 野球を見るチャンスですよね。僕が子どもだったら「野球見よう」ってなると思いますし。ただ僕らがやることは変わらず、しっかりと開幕に向けてやれることをやっていくことだと思います。
▽ソフトバンク和田毅投手(39) 残念だけど、健康を考えると仕方ない。本当は僕らも子どもたち、ファンの前で投げたい。ファンがいるのといないのでは、力の入り方がやっぱり違うというのがよく分かった。今はテレビで見てくださいとしか言えないが、終息したころ、僕らがいい姿を見せられるように頑張りたいので、みんなも頑張ってほしいです。
▽ソフトバンク内川聖一内野手(37) 今は僕たちの頃より、家の中でも楽しめることがある。適度に、普段はできないこともやってほしいよね。学年が終わる状況でもあるし、1年間やってきたことを復習できる。見つめ直すこともできる。そういう、いい時間にしてほしいですね。子どもを持つ親としては、段階を踏んで学年を終わらせてあげたかったという思いもありますし、子どもの身を守るというか、その決断も理解できる。どちらの思いもよくわかるので、その中で少しでもいい時間になってほしいですね。
▽楽天銀次内野手(32) 今は我慢しなきゃいけない時期。僕ら選手も我慢しなきゃいけないことはたくさんあります。外で遊べる楽しさっていうのはあると思うけど、出掛けられなくても、それをいい方向に考えよう。本を読んだり、絵を描くのも大事だと思う。この時間に勉強しちゃってもいい。子どもができることもたくさんあるので、家にいる時間を有効に使ってほしいなと思います。
▽楽天鈴木大地内野手(30) 学校に行けない寂しさ、つまらなさはあると思うけど、生きているとこれからいろんなことが起きます。今できることをやらなきゃいけない時だと思います。僕らも、今はお客さんがいないけど試合をやっています。開幕の時に「お客さんを入れていい」ってなるように、収束を祈るしかない。そうなったら1人でも多く球場に来てほしいし、テレビでも応援してほしいです。こんな経験は一生に1度だと思います。今できること、予防でも勉強でもいい。この時間を、後からいい経験だったと思えるように過ごしてください。
▽ロッテ福田秀平外野手(31) 「生き死に」に関わる問題だから、事をしっかり受け止める必要もあると思います。でも卒業式という一大イベントができない子たちもいるんですよね…。つらいと思いますが、とにかく健康を大事にしてほしいです。子どもたちがこの先の日本を担うわけですから、この問題が早く収束することをただただ願うばかりです。
▽ロッテ井上晴哉内野手(30) 野球はチームプレー。みんながいて、自分がいる。学校も同じ。みんなに会えなくてちょっとつらいかもしれない。でも、みんなでいることが幸せだって感じる、いい機会かもしれない。クラスにはきっと仲が悪い友達だっていると思うけど、そういうことも見つめ直す時間になればいいなと思う。みんながいるからボクがいる。仲間は大切です。
▽ロッテ田村龍弘捕手(25) 学校がない、ってなったら遊びに行きたくなっちゃうかもしれないけれど、ここは我慢。頑張って宿題やろう。いいふうに捉えてほしいなと思います。そして、また球場に応援に来てほしい。僕らもやっぱり、お客さんがいないと面白くないから。アドレナリンが出ないです。アドレナリン、出したいです。
▽日本ハム中田翔内野手(30) 学校に行きたくて仕方がない子も、たくさんいるだろう。球場に来たくてウズウズしている子どもたちが(1日のオープン戦で本塁打を打って)喜んでくれるかな。いつもより、たくさんの子どもたちがテレビにかじりついて見ていると思うので、活躍を見せられたら。
▽日本ハムのニック・マルティネス投手(29) このような事態で外に出られないのは、あまり楽しくないかもしれないけど、みんなの健康のためにも今は少しだけ我慢をすれば、みんなで楽しいプロ野球の開幕を迎えられると思う。僕たちと気持ちを1つに頑張りましょう。
▽オリックス山岡泰輔投手(24) 早くファンの方が、球場に見に来れる日を楽しみにしています。
▽ロッテのドラフト1位・佐々木朗希投手(18) 「やることを与えられない時は、自分で考えてやることが必要。自分も自主練の時間をうまく使えて伸びたのだと思う。今の時間をうまく活用してほしい」。私学強豪ではなく地元の公立校で過ごした高校時代。「練習時間が短く、自主練習の時間が長かった」。そんな3年間を経て、プロでも見た者の度肝を抜く剛速球を披露している。「自分を理解しないとそういう時間をうまく使えない。考えてやることで、野球も勉強も伸びると思う」。春の訪れにも野球ができない球児たちに向けて「できなくても、今はテレビやネットなどで見ることはできる。見て学ぶのも必要。そういう時間に使ってほしいなと思う」と助言した。